今回は具体的にアナリティクスをどのように使ってSEOに利用していけば良いのか、SEOを自分でやりたいけど最初の第一歩がなかなか踏み出せない!という方向けにGoogleアナリテイクスを使ってどのようなことがわかって、それをどのようにSEOに活かすのかという内容です。
Googleアナリティクスは、Webサイト運営には欠かせないアクセス解析ツールです。
ただデータを取るだけでなく、データから改善点を見つけて実行することによってGoogleによるWebサイト評価が高くなり、アクセスの増加や検索表示における上位表示につながるため、適切に活用する必要があります。
Google アナリティクスによるアクセス解析は、サイトに訪れたユーザー像を可視化し、ユーザー行動を把握する目的で行われます。
それにより、コンバージョンへと繋げるためには、どのような施策を打てば良いのかといった施策立案や、実際に効果があったのかという効果検証、そして目標に対するモニタリングが可能になります。
目次
アナリティクスとは

Googleアナリティクスとは、一言でいうと「Googleが提供する無料のアクセス解析ツール」です。
さまざまな解析ツールがあるとは思いますが、なぜこのGoogleアナリティクスを使うことをお勧めするかというと、SEOとは切っても切り離せない関係にある検索エンジンを管理している会社と、このアナリティクスを提供している会社が同じなのでいわば、SEOで検索順位上位を取るためのヒントを教えてくれているということになるからです。
もう少し詳しく説明すると、Googleアナリティクスとは解析したいページにトラッキングコードと言われるJavaScriptのコードを読み込ませ、ユーザーがアクセスするとそのコードが実行され、そのデータを蓄積しアナリティクスでそれを計測しているものです。
また、今回はアナリティクスの最新バージョンであるGoogleAnalytics4を使用していますが、従来のアナリティクスとの大きな違いは機械学習による高度な計算、精度の上がったサイト内のユーザー行動分析、データの取得制限や削除を可能にしより強化されたプライバシー保護の3つがあります。
しかし、学習コストがかかることや、未実装の機能があったり、解説書や参考ページの少なさや、ユニバーサルアナリティクスからの移行ができなかったり、サーチコンソールとの連携ができないことを考えると現段階では、従来バージョンをメインに使い、取りあえずGA4が本格的に運用できるようになった時用にGA4バージョンのアカウントも持っておくと良いでしょう。
アナリティクスの使い方
では、このGoogleアナリティクスはどのように導入すれば良いのでしょうか。
今回は、導入方法について詳し説明する内容ではないので簡単に説明させていただきますが、まずGoogleのアカウントを作成するところから始まります。
何かしらのサービスなどを利用するときにすでにアカウントを作成して、持っている人もいるかもしれません。
ない場合は、Googleのメインページの右上のログインボタンをクリックすればそこから作成することができます。
それができたら、Googleアナリティクスのページでアナリティクスのアカウントを作成します。そこで、アナリティクスアカウントが発行されるとトラッキングコードといわれるサイトの指標を測るためのJavaScriptのコードが発行されます。
そして、そのコードをアナリティクスが指定する場所に配置してください。ほとんどの場合がHTMLに設置することが多いです。
では、いよいよ今回の本題であるアナリティクスの使い方についてお話しします。
よっぽど専門的に分析しない限り実は、アナリティクスの中で特に大事な機能は4つだけと言われいます。
その機能とは、上から順に、ユーザーメニュー、集客メニュー、行動メニュー、コンバージョンメニューの4つです。
これらの機能をどのように使ってどのようなことがわかり、どのようにそれをSEO対策に活かせるのかについてお話しします。
ユーザーメニュー
まず、ユーザーメニューからです。
こちらは、左側のメニューバーのユーザー>ユーザー属性の詳細という項目から確認することができます。
ここでは、訪問者数やページレビュー数から使用しているデバイスまで、ユーザーに関する幅広いデータを見ることができ、またそれぞれのページごとに分析する際も、サイト全体と比べてどうなのかという視点にも気をつけるということが大事になります。
具体的にこのページからどのようなことがわかるのでしょうか。用語の説明とともに紹介します。

まずは、セッションといって最も大事な指標であるそのサイトへの訪問数がいくつあったのかということです。
そして、少し似ているのがユーザーと言ってそのサイトを訪れた人数、そしてページビュー数とはそのサイト内で見られたページ数のことを指しています。
直帰率という言葉を聞いて少しピンとこないかもしれませんが、この直帰率というものは1ページ目だけを見てそのあとサイトから離脱した行動のことを指します。
また、新規セッション率とは全セッションのうちそのサイトに初めて訪れたセッションの割合のことを指します。
少し聞き慣れない用語もあるかとは思いますが、これらはサイトを分析する上で大事な指標になってくるので見逃すことはできません。
集客メニュー
次に、集客メニューです。
こちらは左の画面の集客>集客サマリーから見ることができます。
どんなことがわかるのかというと、どこからユーザーが流れ込んでくるのかということがわかります。
上の方にDirectとあるかと思います。ここに、どこからユーザーがどれだけ訪問してくれたのかということがわかります。

下の表を使って、ユーザーがどこからきたのかGoogleアナリテイィクスではどこまで把握できるのか説明します。

ます、オーガニックサーチというものがGoogle検索や自然検索からクリックされて訪問してくれたユーザーのことでその下のペイドサーチは、検索後にリスティング広告に表示されたリンクから来てくれたユーザー、ダイレクトは言葉そのままでURLを直接入力してくれた、あるいはブックマークからの流入になります。そしてリファーラルは他のサイトのリンクを直接クリックしてサイトに来てくれたユーザー、ソーシャルはSNSからの流入、ディスプレイはバナー広告からのクリック、そしてOtherはその他の方法で流入してきたユーザーです。ここまでの流入方法が挙げられているのも関わらずその他があるのは少し驚きで、むしろここに書いてある方法以外でどのように流入してきたのかが気になります。
行動メニュー
次に行動メニューについてです。
この項目ではユーザーがサイト内でどのような行動をしているのかが分析できます。
流石に、画面録画のように行動を記録することまではできないのですが、SEO対策に必要な指標はある程度揃っています。
ここでは、どのページから訪問してどのページまで辿り着いたのかという行動をベースに、他は直帰率など、またそのページがいくらの価値があるのかを算出して表示してくれます。

こちらの画像では、ユーザーが実際にどのページからどのページを辿って訪問していったのかを可視化するページで、探索→経路データ探索から確認することができます。
そして、ランディングページ別の訪問率を確認することができ、入り口ごとのCV数と入り口ごとのCVRなども確認することができます。
サイト運営において、どのページが入り口になってユーザーの興味を引いてるのかを把握することが大事で、それはなぜかというと入り口ページによってユーザーがサイト閲覧を続けて最終的にコンバージョンするか否かを分けてしまうものとなるからです。
コンバージョンメニュー
次に、 コンバージョンメニューについてお話しします。
こちらは左のメニューバーから、エンゲージメント>イベントから以下の画面を確認することができます。
こちらからコンバージョン率を確認することができ、目標の完了数、 目標値、目標全体の放棄率、レビューの表示などのデータを得ることができます。まずはイベントを設定するところから始めましょう。

コンバージョンメニューなので言葉の通り、 いかにしてサイトの最終ゴールまでユーザを持っていけたか詳しく結果を知ることができるところになります。
それでは次にアナリティクスで設定できる目標をそれぞれご紹介いたします。

このようにどのような目標を設定するのか自分でカスタムすることができます。例えばこのキャプションだと、ユーザーが目標のページに到達させるための目標を設定しています。
そして、次の画像のようにどのくらい目標を達成することができたのかわかるようになっています。

例えばECサイトであればお客様の商品購入、また他のサービスを提供しているサイトであればお問い合わせ、または案件の獲得などそれぞれゴールがあると思います。
そのようなゴールをこのアナリティクスでは詳しく設定することができます。
アナリティクスとSEO活用
ユーザーメニュー
では次にアナリティクスとSEO活用法についてお話しします。ここまでは、アナリティクスのどこの指標を具体的に見れば良いのかなどをお話ししました。
アナリティクスで情報を分析解析しただけでは何も意味がありません。今回はSEOに活用しようと言う内容なので得た情報をもとにどのようにしてSEO対策に持っていけるのかについてお話しいたします。
こちらもユーザメニュー編、集客メニュー編、行動メニュー編、コンバージョンメニュー編別に項目ごとにお話しします。
まずはユーザメニュー編です。
ユーザメニューでアナリティクスからわかった事は、どんな人がどれだけどのページを閲覧しているのかということです。
ではどんな人が?つまり、ターゲットにしているユーザ像が訪れているのか?と言う事ですがもしもこちらが達成していないのであれば、訪問してほしいユーザを誘導するための対策を打つことがSEO対策のまず1つ目の対策に挙げられるかと思います。
次にどれだけ?つまり想定内のPV数なのか、訪問者数もそれ相応なのか?と言う事ですが、もしも達成していないのであれば、閲覧数を増やすための対策を施す必要があります。これがすなわちSEO対策に繋がってきます。

そしてどのページを?一番見て欲しいページを見てもらえているのか?と言う事ですがもしもユーザに一番見て欲しいページを見てもらえていないのであれば、一番注目してほしいページをアピールする対策を打つ必要があります。
具体的な対策と言うのはウェブサイトと言うものは様々あって、対策もそのサイトごとに違ってくるのでここでは具体的に手順を追って説明することができないのですが、もしもこの疑問に対して自分のサイトが目標を達成できていないと言うことなのであれば赤文字の対策からまず始めることをお勧めします。
集客メニュー
それでは次に、集客メニュー編です。
集客メニューからは、こちらの赤い表の内容が分析できたと思います。すなわちユーザがどこから流入しているのかと言うことがわかったかと思います。
もちろん自分のサイトにユーザの導線を弾く時に、どこから流入してくるのかと言うことを考えて作っているかと思います。
しかし、初めから思うように移動する場所からユーザは必ず流入してくれるとは限りません。
そこで、どこからユーザがやってきているのか?想定している導線からユーザが流れてきているのか?と言うことをもう一度見直す必要があります。

例えば、もっと検索エンジンから来てほしいとなったときは、ソースコードの強化、または直接入力、被リンクから来て欲しいと言った場合はウェブサイトのブランディングが必要になります。
また、SNSから増やしたい場合はまずSNSのコンテンツなどを充実させることから始めるべきであり、またバナー広告からの流入を増やしたい場合は費用その広告費用を増やす必要があります。
このように、自分が意図している場所からユーザが流入しているのであれば特に問題は無いのかとは思いますが、やはり必ず自分が意図していない場所から来てしまうこともあり、自分が来て欲しい場所から来てもらえないこともあるのでこちらのユーザの導線を意図するものにしたいときに必要な対策になってきます。
行動メニュー
次に、「行動」メニューについてです。
アナリティクスからは、どのランディングページからユーザーが入ってどのページまで辿り着いたのかということがわかりました。
サイト製作者側が意図する導線通りにユーザーがページを訪問しているのかどうかということが大切でした。
では、本当に自分のサイトはユーザーが意図する導線通りにページを訪問しているのでしょうか?用意した導線通りにページを閲覧しているのでしょうか?
アナリティクスから、それはわかることですがもしユーザーが意図していないページを訪問しているとしたら、やはりSEO的にもWebサイトの本来の目的を達成するためにも何かしらの対策が必要になってきます。

そこで、まず全体像の把握から必要になってきます。
そもそも、あなたのサイトに自分が来て欲しいユーザーが訪問しているでしょうか?まず、そこをユーザー編でお伝えした方法で調査します。
もしもそこがそもそもクリアしていないのであればそこからの改善が必要です。
もしクリアしているのであれば、次にサイトマップを書いてみましょう。そこで、本来訪問して欲しいページのルートと実際にユーザーが訪問しているページを違う色の線でなぞってみて理想と現実の差を見える化してみましょう。
それもクリアしているのであれば、コンテンツを見直す必要があります。それぞれのコンテンツがユーザーの心に刺さる内容になっているでしょうか。そこからの見直しが必要になってきます。
コンバージョンメニュー
アナリティクスでは目的別にどのくらいコンバージョンを達成できているのかが確認できたと思います。
それぞれ、ユーザーに達成してもらいたい目的は違うと思いますが、もしも思うようにコンバージョンがうまく行ってない、またはもっとコンバージョン率を上げたいと言った場合には、ユーザーにサイトの最終目的を達成してもらえているのか?また、意図しているアクションをサイト内で行ってもらえているのか?ということを見直さないといけません。
コンバージョン率を上げるためのは、この項目だけを意識するだけではいけません。来て欲しいユーザーに訪問してもらえて、的確に集客ができていて、製作者が思う通りに行動してもらえて初めてコンバージョンにたどり着きます。

よって、コンバージョンの問題を解決するためには、ここまで紹介してきた3つのユーザー、集客、行動を強化する必要があります。
それらが達成された後に、コンテンツや文言などを追加してそれらを引き金に最終目的に繋げるという対策が必要です。
すなわち、ユーザーを最後に後押しする方法を各々のサイトで考える必要があります。
今回は、アナリティクスからどのような指標がわかってそれをどう活かしていくのかということを項目別にお話ししました。
今後は、それらをさらに深掘りした内容もご紹介できたらと思います。